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アイヌ語地名と狩猟採集生活の深い関わり

こうして見ていくと、アイヌ語地名は狩猟採集生活と深く結びついていることがわかります。アイヌの人々は、地形や植物、動物の習性を熟知していました。

暖かい時期は山菜を採り、秋にはサケ漁をします。冬には、弓矢や罠を用いたり、海や川に追い込んだりして、エゾシカやウサギ、キツネ、タヌキなどの動物を狩りました。トリカブトからつくった強力な矢毒で、ヒグマも仕留めることができました。

アイヌ語由来の北海道難読地名から学ぶアイヌ文化

アイヌの人々は、あらゆるものをカムイ(神)の化身またはカムイからの贈りものと考えました。狩りで獲れる動物のなかでも、クマは「キムンカムイ」(山の神)と呼ばれる特別な存在でした。子グマを生け捕りにした場合は、2~3年間大切に育てたあと「イヨマンテ」という儀式をして丁重にカムイモシリ(神の国)へ送りします。カムイに再び人間界へいきたいと思ってもらい、肉や毛皮をもたらしてもらうためです。

アイヌの人々と自然とのかかわり方は、現代から見ても学ぶところがたくさんあります。アイヌ文化を知る第一歩として、まずは地名の由来を調べてみてはいかがでしょうか。

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地球規模のプレート運動が北海道の大地と山々をつくる!
むかわ町穂別で発見された新種恐竜カムイサウルスとは!?
国内最大の湿地・釧路湿原が3000年以上も陸地化しない謎 ほか

Part.2 北海道を駆け抜ける鉄道網
日本初の軌道交通は茅沼を走り手宮~札幌に道内初の本格鉄道
ゴムタイヤで性能は上々 札幌市営地下鉄3路線の実力
樺太の鉄道と稚泊連絡船 最北の鉄路・宗谷本線 ほか

Part.3 北海道で動いた歴史の瞬間
4000年前の縄文時代に築かれたストーンサークルとは何か?
海を駆け巡る北の民アイヌ 樺太進出を狙い元と戦う!
松前藩が誕生し支配体制が確立! 南下を狙うロシアとのにらみあい
土方歳三の戦死で戊辰戦争終結! 旧幕府軍が描いた蝦夷共和国とは ほか

Part.4 北海道で育まれた産業や文化
150年で200万都市へ成長! 道都・札幌が大発展した理由とは?
北海道らしい大規模農業は開拓時代に黒田清隆が提唱した!
サッポロビールにニッカウヰスキー 北の大地で銘酒が誕生するまで ほか

<コラム>
データで分かる全189市区町村 人口、所得、農業・漁業
初三郎が描いた北海道の鳥瞰図
過酷な気候と労働が生んだ 小林多喜二のプロレタリア文学

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