ペリー艦隊が下田港に来航した
日米和親条約を締結したペリー艦隊は1854(嘉永7)年3月18日から21日にかけて、下田に順次来航しました。
条約では、食料をはじめ、薪、水、石炭など、航海に必要な欠乏品を幕府が供給すること、漂流民を保護すること、下田湾内の小島(犬走島(いぬばししま))を中心として周辺7里内(約28km)の遊歩権を保障することなどが定められていました。
同年5月22日には、了仙寺(りょうせんじ)本堂で日米和親条約付録の下田条約が調印され、25日に条約書の交換が行われました。この付録条約では、アメリカ船員の上陸場所(下田、柿崎そのほか)、欠乏品供給所、異人休息所(了仙寺、玉泉寺)、立入許可区域、鳥獣の捕獲禁止、商品取引の管理、死亡者の埋葬(玉泉寺)、港内水先案内人の設置などの細目が決められました。
そして、目的を果たしたペリー艦隊は 同年6月1日、帰国のため下田港を後にしたのでした。
ペリーのアジア航路
ペリー艦隊はアメリカから大西洋を横断しアフリカの西海岸を南下、喜望峰を回ってインド洋に入り、さらにシンガポールを通って香港、上海に至り、そこから琉球に寄港し日本に向かいました。
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・磐田市にトンボの楽園があった!
・湖?川?海?浜名湖の正体を探れ!
・世界遺産「三保松原」は江戸時代に「島」から「半島」になった!
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Part.2 静岡を駆け抜ける鉄道網
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・かつては「東海道本線」だった由緒正しき(?)御殿場線
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Part.3 静岡で動いた歴史の瞬間
・静岡最古の古代人は愛鷹山付近にいた!
・日本考古学の聖地・登呂遺跡
・日本書紀に見る静岡とヤマトタケルの伝説
・源頼朝も流された流刑地伊豆
・下田が開港の舞台になったのはなぜか
・江戸城よりも大きかった駿府城天守台
・日本にたった一つしかない形の城・田中城
・家康の遺体は日光ではなく久能山にある?
・徳川慶喜と渋沢栄一の意外なつながり
などなど、激動の静岡の歴史に興味を惹きつける。
Part.4 静岡で育まれた産業や文化
・模型の首都!静岡が生まれたワケ
・バイクに楽器。浜松のものづくりは綿花の栽培から
・ボールは友達!サッカー王国しずおか
・富士山麓の湧水が育てた製紙業
・月ではなく富士山に帰ってしまう「かぐや姫」
・仏教界のスーパースター空海が静岡に残した伝説
…などなど静岡の発展の歩みをたどる。
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