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六麓荘町はどんなエリア?

住宅はゆるやかな斜面に建っています。六麓荘町がある六甲山地の南東麓は海抜200~250mに位置し、山地から沿岸にかけて緩傾斜地形が形成されています。

町内に信号機と電柱はなく、また高層マンションや商業施設の建設が制限されていることもあって、空が広く感じられます。実際に、多くの住宅から神戸市街を見渡すことができるといいます。美しい眺望を四六時中楽しめることは、住民にとって大きな魅力です。

大阪の経済人が出資して設立された開発会社が国有林の払い下げを受け、1928年に宅地開発をはじめました。町名には「六甲の麓ふもとの自然が豊かな土地に東洋一の別荘地をつくろう」との願いが込められたといわれています。

手本としたのは、香港の外国人専用住宅。ため池や河川、松林など変化に富んだ地形を巧みに利用して行なわれました。その結果、自然の景観をそのまま邸宅に導くことに成功します。

たとえば、群生していたアカマツは各戸の庭木に活用され、山からの湧き水は町を流れる小川として取り込まれました。また、開発当時に掘り起こされた花崗岩を利用した石垣が住宅に用いられました。道路も自然の地形に従って整備されたため、ゆるやかに蛇行しています。

六麓荘町が「日本一の住宅地」と呼ばれるゆえん

じつは日本で最初に無電柱化が実施された町が、この六麓荘町なのです。開発当初から、電気や電話、ガス、水道をすべて地下に埋設する方針で宅地造成が進められたといいます。

こうした取り組みにより誕生した六麓荘町は、芦屋市と町内会が町の魅力を維持し、価値を落とさないよう努力をし続けた結果、日本一の高級住宅地と呼ばれているのです。

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●地図で読み解く兵庫の大地

神戸市の背後にそびえる六甲山の誕生の秘密、新温泉町や香美町で体感する山陰海岸ジオパーク、明石市を通る標準子午線はじつは少しズレている、地形と地質からひもとく日本最古の名湯・有馬温泉、地形で読み解く高級住宅地「芦屋市六麓荘町」の魅力、芦屋川や住吉川など阪神間の河川に天井川が多い理由・・などなど兵庫のダイナミックな自然のポイントを解説。

●兵庫を走る充実の交通網

「神戸線」の名を冠した阪神間の交通網の成り立ち、地味だけど速い!人気!智頭急行の秘密、意外な形で兵庫県内に残る弾丸列車計画の線路予定地、人気のハイキングコースとなった福知山線の線路跡、地元民も予想外だった新幹線相生駅ができたワケ…などなど、意外と知られていない兵庫の交通トリビアを厳選してご紹介。

●兵庫の歴史を深読み

丹波市で発見された恐竜の化石からわかる古代の兵庫、日本のはじまりは兵庫から!淡路島に伝わる国生み神話、古墳の数が日本一!なぜ兵庫には古墳がたくさんあるのか、清盛が築いた日本の首都・福原京の今むかし、石をどうやって山頂へ 朝来市の「天空の城」の謎、そもそも何 なぜここに 高砂市にある石の宝殿の謎、兵庫港と神戸港の違いとは その長くて深い歴史、兵庫は重要な拠点だった 消えた軍事遺跡を歩く・・・

などなど、思わず「そうだったのか」と納得のネタに尽きない兵庫の歴史。知れば知るほど兵庫の歴史も面白い。

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